その他|環境教育ネットワークたねのもり
忍者ブログ

ツリークライミング

環境教育ネットワークたねのもり

環境教育ネットワーク【たねのもり】の活動記録です。樹木と触れ合い、自然と心を通わせる「ツリークライミング」Rをはじめ、様々な野外活動やワークショップを通した体験型の環境教育を進めています。次世代の人材育成に努めます。

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


秩父の岩塔

以前から目をつけていた山の岩塔に行ってきました。
軽く攻略してやろうと思ったのですが、とんでもない。
短いけれどフル装備じゃなきゃ無理そう。
(もしかすると、ひとりじゃ無理かも)

26589509_939501775_9large.jpg
上部は藤坂ロックガーデンのようにすっきりしていて安心。

26589509_939501805_184large.jpg
岩の上からは、秩父市内一望です。川がまぶしい!

26589509_939501783_17large.jpg
ほぼ、絶望のスラブ。短いけど、イヤらしさにゾッとします。
緊張するクライミングの前にチャレンジしてみたいです。
(が、一人じゃ無理だなぁ)

26589509_939501836_197large.jpg
面白い形に侵食されてできたハング。こりゃすげえや。

アプローチも見つけて、使えそうなゲレンデです。
長い壁がないので注目されないけれど、内容はなかなか。
詳しい場所は、秘密の秘密なのです(笑)

これからも楽しめそうです。
PR

湿潤療法

asi.jpg
7月16日、鉄のビス(直径8mm、長さ1.5cm)を踏み抜き、負傷いたしました
仕事中のトラブルです。

推定1cmの刺さり具合。
みぞおちあたりから力が抜ける感じ、若干ショックの傾向です。

擦り傷や切り傷なら、神経質になる必要はなく、放っておいても、と思っているのですが、
刺さる、となるとちょっと試してみたいことがありました。

湿潤療法です。
消毒をせずにサランラップを撒いて、傷口を乾燥させないように治す方法です。

一昨日、傷を忘れて掻いてしまい、なんともないことで治療を終えました。
約10日間で、1cmの深さの傷が完治です。

殺菌をしないことで自然治癒力を活かすことが目的なのですが、
新陳代謝を活発にさせ、治癒を早める効果があることを実感しました。
他の傷と違い、深い傷での効果があると思っていたので、
予想どおりの結果と言っていいと思います。


優れている治療法と流布されていますが、
きちんとメンテナンスできる知識がないと、取り返しが付かないリスクはあるように思います。

参考までに
http://www.wound-treatment.jp/title_kiso.htm

山の中では、すでに主流になりつつあり、優先的に使用しますが、
他人に勧めるには、エクスキューズも一緒に伝えないといけない方法ですね。

医者でもなんでもなく、症例を見続けることができるわけではないので、いい勉強になりました。

自分で行なうには非常に効果的です。
ですが、我々素人が他人の体に行なう処置としては、リスクベースで考えるべきです。
止血、通報、受診が筋道だと思います。
そこからの応用技術として、活かせるといいですね。

ふかや緑の王国

ふかや

植木の町、埼玉県深谷市でツリークライミングのイベントが開催されました。
スタッフとして参加させていただいたのですが、初めての出来事がひとつ。

登り終えて、すっかり木と友達になれた女の子が、ほっぺにKISSをしてくれました。
意外と嬉しいものですね。

深雪搬出訓練の実施(混成チームの活動)


雪庇です。

P1010012.jpg
訓練終了の様子です。

訓練は捜索からはじめることとなりました。
捜索は西黒尾根の上からと下からと両側から同時に進めることとなり、
班編成を再考、要救が3名、ストレッチャーが3台あることから、
搬出までを行なえる大編成として3チーム、さらに上からの捜索と下からの
捜索のため半分に分け、計6チームで行動することとなりました。

大編成の3チームは、各連盟の混成チームだったのですが、便宜上、
東京チーム(AB)、神奈川チーム(CD)、栃木チーム(EF)とします。
朝からひどい雨だったので、規模を縮小しての訓練も考えたのですが、
途中で雪に変わったため、当初の予定通り、上からの捜索は厳剛分岐から、
下からの捜索は搬出具の運搬をしながらの活動を実施しました。
また、行動記録はGPSによる確認を本部にて行ないます。

各隊8時ごろに山の家を出発、8時半ごろから順次入山、下から捜索を開始した
B、D、F班はそれぞれ、9時半から10時半の間にビーコンの信号をキャッチし、
要救を発見します。
一番発見が遅かったD班では、鉄塔から50m幅に広がり、
一番端のビーコンに微弱な反応をやっと拾った、
という状態で、発見自体が非常に難しかったようです。
捜索人数が一人足りなければ、倍の手間と時間が必要になることが考えられます。

A、C、Eの3班は上からの捜索を行うため登り、それぞれ厳剛分岐、
1400付近、1000を越えたあたりで発見の連絡が入り、搬送のために引き返す、
という動きになりました。
上からの捜索班で捜索を開始したのはAチームのみでした。
このときのビーコンでの捜索方法の提案として、下りで捜索するのよりも、
登りながらの方が捜索しやすいのではないか、という意見が出ました。
上部に向かう班の行動方法として、考えさせられる意見であると思います。
私が参加したCチームにも登っている途中で要救発見の報告が入り、
1400付近から搬送に加わるために降りはじめました。
その時点で10時ごろです。

それぞれのチームが合流し、搬出を行い指導センターまで降りるのですが、
細かい時間の経過などは、
別の報告に任せて搬出方法などの内容について詳しく報告したいと思います。

先にも書いたとおり、搬出も色々な方法に対応できる人たちが、
それぞれに動いてしまうために、大事な見落としが起こる場面が
いくつかあったように思います。
みんなやり方を知っていることなので、「それになら、こう対応できる」
という発想があり、混成チームの大きな落とし穴になる可能性を感じました。

P1010010.jpg
この木にも登りたい、と思っています。

深雪搬出訓練

深雪
画像をクリックするとA4サイズで詳しく見れます


今回のシミュレーションでは、捜索の場所もはっきりと決められており、
引き降ろしを行なう場所も、仮定ではない西黒下部です。
ここが今までの深雪搬出訓練と違うところで、
この斜面にあわせた搬出を徹底するべきだと思いました。
みんなが感じたことだとは思いますが、搬出のスピードが遅かったこと自体、
一つの問題点であるように思います。

反省会の中で出された意見の中で、ビレイデバイスを有効に活用できなかった、
という意見もありましたが、今回の条件では、
ビレイデバイスはスピードを落とす原因になると思われます。
この点においても、意識を摺り合わせることが出来ていなかったこと
(摺り合わせ自体の難しさ)が伺えます。
訓練中に群馬県連の言動を見て、私も賛成する部分が多かったのですが、
スピードを重視する考え方は、
雪の中で要救の体力消耗をさせてしまうリスクを下げるためには
優先すべきだと思います。
様々な方法と、便利な道具が増えた中で、選択肢も増えて、問題の本質が見えなくなる、
簡単なものを複雑に考えてしまうことが起こっているように思え、
今後の課題だと考えています。

混成チームでは、このような意識の違い、問題の捉え方の違いから、
緩めてはいけないロープを緩めてしまうようなことが、現に起こりました。
偏執的になってしまいますが、搬送中の事故防止の目的からも、
詳しく書かせていただきたいと思います。

別添資料の①のように、
基本的にメインとバックアップを設定してシステムを組み、みんなが理解しました。
「こっちがメイン、あっちがバックアップ」で通じており、
そのまま②のように下降させます。

③の時点で、次の支点に掛け変えるために、
メインを緩めバックアップにテンションを掛けます。
この時、掛け変えがしにくく、「メインをもっと緩めて」と出された指示が、
テンションが掛かっている方がメイン(指示したほうがバックアップと思っているロープ)、
万が一滑り出しても下まで落ちない方がバックアップ、
と逆に捉えることはできてしまうと思います。
そうして、テンションの掛かっているロープが実際に不意に緩められて、
みんなが驚くような場面がありました。
メインとバックアップが入れ替わる可能性がある場合、
このような間違いを防止するためには、
赤と白のロープの呼び方をするなどの工夫が必要です。
(黒いロープでも赤、青いロープでも白と言う等)

もともと、搬出の方法で考えていたものは、③-Bの形でした。
50mのロープ3本を準備して、
ロープスケールを測りながら次の支点にあらかじめセットを行い、
余裕を持って掛け変え作業ができ、
しかも常に2点によりストレッチャーが支えられている方法です。

これが50メートルのスケールのロープを間違って梱包に使ってしまったため、
30mの9mm補助ロープしかなくなってしまい、機能しなくなりました。
このようなトラブルがあっても、メンバーがすぐに対応できているところは、
さすがだと思いました。
ですが、そのような対処方法としても、
行き過ぎてしまうと問題となりように思えます。

他の班の搬出ではメインロープ一本で引き降ろしということが行なわれていました。
掛け変える場所でのセルフビレイを徹底していたとのことで、
反省会でもそれ以上の意見は出ませんでしたが、
行動中のロープが1本ということには、やはり問題があると思います。
他人の命を複数で降ろす場合、
行動中のバックアップという視点も必要だと思いますし、
ビレイを取り直す手間を考えると、
スピードアップの効果にも疑問が残ります。
スピードと相反してでも優先すべき処置のように自分には思えました。

今回、引き降ろしを行なった別添資料の①~⑥の方法は、
簡単でみんなが知っていることだと思います。
ですが、それぞれの方法を、それぞれに頭の中に描いて、
微妙な違いを曖昧にしたまま、
行動している問題点があり、図にして書き残しておく必要性を感じました。
特に混成チームで動く場合を想定して、
この図のたたき台から、「メイン1本はやめよう」という議論が、
搬出前夜に行なわれて然るべきかと思われます。

また、蛇足になってしまいますが、
抜け止めのフィギアエイトのぐちゃぐちゃさも少し気になりました。
スリップノットを利用して、結び、解く、という発想から、
解除するという発想に変えてスピードと確実性を高める方法の一案として、
図に記載しました。