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ツリークライミング

環境教育ネットワークたねのもり

環境教育ネットワーク【たねのもり】の活動記録です。樹木と触れ合い、自然と心を通わせる「ツリークライミング」Rをはじめ、様々な野外活動やワークショップを通した体験型の環境教育を進めています。次世代の人材育成に努めます。

深雪搬出訓練

深雪
画像をクリックするとA4サイズで詳しく見れます


今回のシミュレーションでは、捜索の場所もはっきりと決められており、
引き降ろしを行なう場所も、仮定ではない西黒下部です。
ここが今までの深雪搬出訓練と違うところで、
この斜面にあわせた搬出を徹底するべきだと思いました。
みんなが感じたことだとは思いますが、搬出のスピードが遅かったこと自体、
一つの問題点であるように思います。

反省会の中で出された意見の中で、ビレイデバイスを有効に活用できなかった、
という意見もありましたが、今回の条件では、
ビレイデバイスはスピードを落とす原因になると思われます。
この点においても、意識を摺り合わせることが出来ていなかったこと
(摺り合わせ自体の難しさ)が伺えます。
訓練中に群馬県連の言動を見て、私も賛成する部分が多かったのですが、
スピードを重視する考え方は、
雪の中で要救の体力消耗をさせてしまうリスクを下げるためには
優先すべきだと思います。
様々な方法と、便利な道具が増えた中で、選択肢も増えて、問題の本質が見えなくなる、
簡単なものを複雑に考えてしまうことが起こっているように思え、
今後の課題だと考えています。

混成チームでは、このような意識の違い、問題の捉え方の違いから、
緩めてはいけないロープを緩めてしまうようなことが、現に起こりました。
偏執的になってしまいますが、搬送中の事故防止の目的からも、
詳しく書かせていただきたいと思います。

別添資料の①のように、
基本的にメインとバックアップを設定してシステムを組み、みんなが理解しました。
「こっちがメイン、あっちがバックアップ」で通じており、
そのまま②のように下降させます。

③の時点で、次の支点に掛け変えるために、
メインを緩めバックアップにテンションを掛けます。
この時、掛け変えがしにくく、「メインをもっと緩めて」と出された指示が、
テンションが掛かっている方がメイン(指示したほうがバックアップと思っているロープ)、
万が一滑り出しても下まで落ちない方がバックアップ、
と逆に捉えることはできてしまうと思います。
そうして、テンションの掛かっているロープが実際に不意に緩められて、
みんなが驚くような場面がありました。
メインとバックアップが入れ替わる可能性がある場合、
このような間違いを防止するためには、
赤と白のロープの呼び方をするなどの工夫が必要です。
(黒いロープでも赤、青いロープでも白と言う等)

もともと、搬出の方法で考えていたものは、③-Bの形でした。
50mのロープ3本を準備して、
ロープスケールを測りながら次の支点にあらかじめセットを行い、
余裕を持って掛け変え作業ができ、
しかも常に2点によりストレッチャーが支えられている方法です。

これが50メートルのスケールのロープを間違って梱包に使ってしまったため、
30mの9mm補助ロープしかなくなってしまい、機能しなくなりました。
このようなトラブルがあっても、メンバーがすぐに対応できているところは、
さすがだと思いました。
ですが、そのような対処方法としても、
行き過ぎてしまうと問題となりように思えます。

他の班の搬出ではメインロープ一本で引き降ろしということが行なわれていました。
掛け変える場所でのセルフビレイを徹底していたとのことで、
反省会でもそれ以上の意見は出ませんでしたが、
行動中のロープが1本ということには、やはり問題があると思います。
他人の命を複数で降ろす場合、
行動中のバックアップという視点も必要だと思いますし、
ビレイを取り直す手間を考えると、
スピードアップの効果にも疑問が残ります。
スピードと相反してでも優先すべき処置のように自分には思えました。

今回、引き降ろしを行なった別添資料の①~⑥の方法は、
簡単でみんなが知っていることだと思います。
ですが、それぞれの方法を、それぞれに頭の中に描いて、
微妙な違いを曖昧にしたまま、
行動している問題点があり、図にして書き残しておく必要性を感じました。
特に混成チームで動く場合を想定して、
この図のたたき台から、「メイン1本はやめよう」という議論が、
搬出前夜に行なわれて然るべきかと思われます。

また、蛇足になってしまいますが、
抜け止めのフィギアエイトのぐちゃぐちゃさも少し気になりました。
スリップノットを利用して、結び、解く、という発想から、
解除するという発想に変えてスピードと確実性を高める方法の一案として、
図に記載しました。
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