避難場所での低体温症対策 その他 2011年03月15日 被災者へ届くかわかりませんが、知っておいて頂きたいことです。 措置によって、重症化してしまう場合があります。 ------------------------------------------------------------------ 低体温症になりやすい人・なりやすい状態 ・ お年寄り、小児 ・ 栄養不足や疲労 ・ 水分不足 ・ 糖尿病、脳梗塞など神経の病気がある人 ・ 怪我をしている人 低体温症に気づくには? 手足が冷たくなったり、寒くて震えます。 体の中心の温度が35℃まで下がると低体温症ですが、 震えは中心の温度がもう少し高い段階から始まり、警告サインを出します。 ここでのんびりしていると、本当に低体温症になります。 震えがあるのは、熱を上げるエネルギーが残っている証拠です。 ここで改善するのが一番安全で、早道です。 低体温症の対応が遅れるわけは? 初期の低体温症は、心臓発作のように緊急性が高くないので、 もう少し・・と言ううちに、気づくと悪化してしまいます。 体温測定は? 一般の体温計で体温を測っても低体温症の診断にはなりません。 とにかく、震えがあるか、意識がしっかりしているか、を確認して下さい。 震えが始まったら何をすればいいのか? 隔離 冷たいものからの接触をさけます。 地面に敷物、風を除け、濡れた衣服は脱いで下さい。 着替えが無くても、濡れたものは脱いで、毛布などにくるまって下さい。 カロリー補給 何より体温を上げるエネルギーを補給することが大切です。 水分補給 体温が下がると利尿作用が働き、水分バランスが変化し脱水になります。 温かくなくてもいいですので、水分をとります。 温かければ、さらに理想ですが、まずは水分補給です。 保温・加温 体温を奪われないために、なるべく厚着をして下さい。 顔首頭からの熱は逃げ易いので、帽子やマフラーなどで保温して下さい。 毛布などにくるまる場合は、一人でより2-3人でくるまると暖かいです。 特にお年寄りや小児は、元気な人と一緒に包まると、保温効果が高いです。 屋外にいる場合は、これ以上濡れないように、 湿気から隔離できる衣服やビニール素材などがあれば、くるまって下さい。震えがある段階では、どんな温め方をしても大丈夫です。 悪化のサインは? 震えがなくても低体温症になっていることもあります。 見当識障害(つじつまの合わないことを言う)、ふらつくなども、 重症な低体温症の症状です。 また、震えていた人が暖まらないまま震えがなくなるのは 重症になっている証拠です。 震えがなくなったり、意識がもうろうとしてきたら? 緊急事態です。 震えが止まってしまった低体温症は自分での回復はできません。 また急速に悪化します。至急病院へ。 できるだけ丁寧に扱って下さい。 乱暴に扱うと、心臓が停止しかかることがあります。 病院搬送が難しい場合は、丁寧に扱いながら、保温につとめてください。 この場合の保温は、 1)上記の保温・温かい飲み物の摂取(むせないことを確認)を徹底する。 2)ペットボトルなどに、お風呂の温度のお湯を入れて湯たんぽを作り、 脇の下・股の付け根・首の回りに当てる (42℃を超えた湯たんぽは、長時間当てるとやけどをするので注意) ------------------------------------------------------------------ UIAA/IKAR/ISMM認定国際山岳医、医学博士大城先生からのメールより転記。 http://www.sangakui.jp/medical/otherinformation/post.html http://www.jsmmed.org/PR